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判例時報 2025年12月15日号 (No.2634)
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◆記 事◆
海外判例研究──第20回──
大林 啓吾 胡 光輝
カライスコス アントニオス
ダン ローゼン 西口 元
神馬 幸一 仲道 祐樹
◆判決録◆
<民 事> 4件
<知的財産権>1件
<労 働> 1件
<刑 事> 1件
◆目 次◆
◆記 事◆
海外判例研究──第20回──
【目次】
【憲法】 出生地主義に制限をかけた大統領命令に対して下級審が全国的差止を命令することはできないとされた事例
(アメリカ連邦最高裁判所2025年6月27日判決)
大林 啓吾
【憲法】 外国企業が運営するアプリ(TikTok)が国家安全保障上の脅威になっているとして売却等を要求することは表現の自由を侵害するか
(アメリカ連邦最高裁判所2025年1月17日判決)
大林 啓吾
【民法】 ライブ配信関連契約における高額な違約金をめぐる事件
(中華人民共和国最高人民法院2022年12月8日発布)
胡 光輝
【消費者法】 EUにおける比較広告の該当性が問題となった事例
(欧州連合司法裁判所2025年5月8日判決)
カライスコス アントニオス
【著作権法】 著作権法は経済的権利を創設するものであるから権利者が財産を保有する能力を有することを前提としているところ、人工知能(AI)は財産を所有できる実体ではなく著作者になることはできないとされた事例
(コロンビア特別区控訴裁判所2025年3月18日判決)
ダン ローゼン・西口 元
【刑法】 重症患者への過剰な薬剤投与において殺人罪の証拠評価が争われた事案
(ドイツ連邦通常裁判所2024年5月29日決定)
神馬 幸一
【刑法】 客体の錯誤と中止犯の成否
(ドイツ連邦通常裁判所2024年4月17日決定)
仲道 祐樹
【刑法】 2000年テロリズム法13条と厳格責任およびその欧州人権条約適合性
(英国最高裁判所2022年1月26日判決)
仲道 祐樹
◆判決録◆
【民 事】
○金銭消費貸借契約及び連帯保証契約が通謀虚偽表示として無効とされた事例
(福岡高宮崎支判令6・1・19)
▽美容師が使用者との間で締結した退職後の競業避止義務に関する合意に違反して、退職後に近隣の店舗で美容師として勤務した事案において、使用者の損害賠償請求を一部認容した事例
(東京地判令7・3・26)
▽人身傷害条項のある自動車保険契約を締結していた保険会社が同条項の適用対象となる事故による損害について人身傷害保険金額を超える金員を支払った場合において、同保険金額を超える分が自賠責保険金の立替払の性質を有するとされた事例
(東京地判令6・9・5)
▽父の死亡の日から23年以上が経過した後に提起された認知の訴えについて、民法787条ただし書の出訴期間の起算日は戸籍上の父による認知を無効とする判決が確定した日と解することが相当であるとして認知の訴えの提起は適法であるとした事例
(千葉家館山支判令5・7・7)
【知的財産権】
▽被告が製造する医薬品は特許法104条に基づき原告が保有する特許に係る発明の製造方法により生産したものと推定することはできないとされた事例
(東京地判令6・9・26)
【労 働】
○1 イタリア共和国外務・国際協力省が本邦において開設する会館の職員として試用期間付きで採用され本採用を拒否された原告がなした地位確認・解雇後の賃金請求について、外国等に対する我が国の民事裁判権に関する法律9条2項3号の主権免除規定を適用して却下した事例
2 イタリア共和国外務・国際協力省が本邦において開設する会館の職員として勤務していた原告の時間外労働に係る未払割増賃金請求について、外国等に対する我が国の民事裁判権に関する法律9条1項により裁判権の免除を認めず、最密接関係地法上の強行規定である労働基準法37条を適用して請求を一部認容した事例
(大阪高判令6・1・26)
【刑 事】
◎1 道路交通法(令和4年法律第32号による改正前のもの)72条1項前段の義務を尽くしたといえる場合
2 道路交通法(令和4年法律第32号による改正前のもの)72条1項前段の義務に違反したとされた事例
(最二判令7・2・7)